今日はやる気についてのお話を少し。
確かに感じていた「やる気とかいう不確かなもの」
習慣の話とかでも散々書きましたが 、基本、やる気をあてにしないほうがいい、というスタンスです。
私にとっても、長い間、やる気とは降って湧いてくるものであり、コントロールできないものでした。
やる気を自由に焚き上げることができたら、すごいだろうなと思っていました。
ずーっとやる気があるままでいられたらいろんなことを実現できそうな気もします。
でもそうはいかなくて、やる気に振り回されるのが常でした。
だから、当てにしないほうが良いと思っていました。
「ずっとモチベーションが高い人は、きっと私とは違う精神構造なんだろうな」
「精神的に丈夫な人なんだろう、しっかりした人なんだろう」
「私はそんなふうにはできないから、やれることをやろう」
そう考えて、遠いもののように思っていました。
その認識がもしかしたら思い込みかもしれないと思ったのは、最近の自分を観察している時でした。
なんかいつまでたっても毎日めちゃくちゃやる気がある…お、おかしい…。
基本的に、良い状態も悪い状態も長くは続かないだろうと考えています。だから、精神的に高め安定な日々もいつか落ち着くだろうと予想していたのですが、はて、もう半年はやる気があり続けてます。
ここいらでやる気がない私にもどったりするはずなのにな?と、不思議に思いました。
そして同時に、「なんでかわからないしとりあえず考えるのやーめたラッキー!」 となるのは非常にもったいないなぁ、とも思いまして。
もし、やる気を焚ける方法があるのなら、言語化したい。
ということで深堀りしてみました。
少し遠くを見据えて次の行動を決め続ける
結論から言うと、私の元気がいっぱいなのは2つ理由がありました。
- 「行動した結果」と「行動しなかった結果」で比較している
- 常に次の行動が明確な状態にある
一つ目の理由はやる気の着火システム、二つ目の理由はやる気の火を消さない薪の役割を果たしています。特に二番目の、「次の行動が明確な状態」というものが重要だと考えています。それぞれ噛み砕いて説明しますね。
やる気に火をつけるもの
やる気着火のキーとなるものをご紹介します。その正体は、私たちを縛っている、意思決定のしくみの一つ。ジャーン!
プロスペクト理論〜〜!!!
人間は目の前に利益があると、利益が手に入らないというリスクの回避を優先し、損失を目の前にすると、損失そのものを回避しようとする傾向
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%AD%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%82%AF%E3%83%88%E7%90%86%E8%AB%96
手に入る利益よりリスクの回避を優先する。得たものは得た分より幾分少なく見積り、失うものはそれよりも大きく見積もる。結果、「現状維持の価値を高く見積もるように出来ている」という性質だとも言えます。
今回はこいつを逆手に取ります。
こいつは、なにもしたくない気持ちの原因でもあります。なにもしたくない気持ちというのは、行動を起こして得ることよりも、何かを損失することを避けることを優先した気持ちだということです。
今別になにもしなくて良くない?得もしないけど、失いもしないなら、なにもしなくても。
よく考えませんか?「できるかわかんないしなー」「なにがあるかわかんないし」
これが「なにもしたくないとき」に起こっていることです。
体の機能のほうで、恒常性というものがありますが、気持ちの方でもなんだか似たようなことがおこっているんですね。
失いはしないという見積もりを外す
ここで一つ考えて欲しいのは、「なにもしないことは本当に現状維持だろうか」ということです。
(いまいちピンとこないダイエット垢各員は筋肉で考えてください。)
なにもしないでいれば、基本的にはすこしずつ失うのが、大人になってからの人生です。
大きなリスクを回避するために、本当に失うものがないならば「何もしないでいる」のは正常な判断といえるでしょう。
そして、これは本気で申し上げますが、本人が特に現状維持に疑問をもたない、すなわち特に変わりたくないならば、こんなことは一切考えなくていいと思います。成長は人生の必須条件ではないです。すこしずつ出来ることが少なくなるのが人生だとも思います。だから、万人に必要なものだとは思いません。
でも、モチベーションが保てたらいいな〜ってぼんやりでも思う人は、一度考えてみてください。やる気を起こしたいときに、この記事を思い出してください。やる気を起こすために、思考実験をしてみて欲しいです。すなわち、「なにもしないでいるとちょっとずつ衰える」という認識をしっかりと持ってみること。そして、その認識のもとにやる気が出るかもしれないことを試してみて欲しい。
たとえば、仕事ならば、現在の業界の状況や流行をある程度仕入れ続けていなくては時代遅れになったりしますよね。技術職なんか顕著ではないでしょうか。それと同じで、今、自分の問題に対して、何もしないでいるのは現状維持とは言えないのではないか?という疑いを一度持ってみることをお勧めします。
その上で、自分が思う現状維持…すなわち、何もしないですごした未来…それと、何か行動した未来と比較してみてください。
必ず未来どうしで比べてみてください。現状と、やった未来を比べるのは、比較になりません。
現状と比較すると、衰えていない今(=ゼロ地点) と比較することになります。そうではなくて、必ず一年先の同じ地点、いわゆる、行動しなかった先のマイナス地点と、行動した先のプラス地点で比較すること。
そしてそのマイナス地点がやがてくる現在だと思った途端、損失を回避したくなります。そう、やる気が出ます。
これがやる気の着火システム、「行動した未来としなかった未来どうしで比較する」です。
人は目先のことしか見えない
それでは二つ目の、やる気を焚き続ける薪についてご紹介します。
それは次の行動を常に明確にしていること。
叶えたい目標があるとします。
あなたはそのために、自分が次に何をすれば良いか、いつでも即答できる状態ですか?
それが正解であるかどうかは、やってみないとわかりません。ただ、自分が答えられる状態かどうかということを意識してみてください。
大きな目標を決めます。でも、大きな目標は遠すぎて、先がよく見えません。こんなとき、人は次に何をしたらいいかわかりません。
大きな目標を達成するための行動計画が必要ですね。
計画をきめたら、さらに細分化します。「そのためにどうする?」とか、「今できることは何だろう?」を考えてみてください。具体的に言えるまで、何度か繰り返さないといけないかもしれません。
たとえば2キロ体重を落としたいとします。
そもそも目標を決めるとき、なんのために?とか、色々考えることはあるんですけど、当面の目標が決まったあと、やり方を知らないとします。するとこういう質問が出てきます。
「じゃどうやってダイエットしよう」
そしたら、次はこんな思考が浮かんでくるかもしれませんね。
「そういえばダイエットの方法ってわからないな」
「どんな方法があるんだろう?」
「調べてみるか」
これです。今すぐやれることが出てくるまで考えることをやめないでください。
「えーとりあえず明日走ろ」これは行動してません。多分何回か寝て起きたら忘れてます。
「今この時のやることが明確になった」時には、やる気が出ています。何をやればいいのかわかる状態というのは、やる気が出るんですよね。「よし!今マッサージしよう」とか思うと元気が出た経験ありませんか?
何やろう?より、これやろう!この状態でいることが大事かなと思います。
やる気とかいう確かなもの
以上のふたつが、いまの私が日常的に行なっていることでした。
特に次の行動を明確にするのは、結構小さなことでもやっています。人間、何かする時には不安がつきものですが、大体の場合、不安って自分の枠内で考えることだけでは解消しません。考えてるだけだから思考のループから抜け出せないって状況はあると思います。よそから知識やアイデアを仕入れるか、行動までセットになってはじめて、不安は解消されていくんだと思います。
ハートに火をつけろ!なんてよく言いますが、つけっぱなしだと消えちゃいますからね。火。たくさん燃料を投下して、燃やし続けることも大事だと思います。
人からモチベをもらう状態から、先に進めたらいいとおもいませんか。やる気とかいう不確かなものって言わずに、私の確かなやる気、と、言える日が来たら素敵だなと思いませんか。
自分で火をつけて、燃やし続ける方法は絶対にある。私はそう思います。
それでは、今日はこんなところで。